振興銀が破綻　初のペイオフ発動へ

初のペイオフ発動へ＝振興銀、破綻申請―預金保護1000万円まで（時事通信）−Yahoo!ニュース

一時期、メガバンクですらも「潰れるかも？」みたいな話が出て来て、この「ペイオフ」というのも頻りに論じられましたが、でも、発動は今回が初めてになりそうなんですね。

今回の一件ですが、中小企業向け融資などを手掛けている日本振興銀行（東京）が債務超過に陥り、経営破綻する見通しだそうです。振興銀は民事再生法の適用を申請するとのこと。

これを受け、政府と預金保険機構は「預金保険法」に基づき、預金の払い戻し保証額を元本1000万円とその利子までとする「ペイオフ」を発動する方針を固めています。このペイオフ発動は1971年の制度創設後初めてで、払い戻し保証額を超える部分は支払いが一部カットされる可能性があります。

振興銀は日銀出身で金融庁顧問も務めた木村剛前会長が中心になって2004年に開業しました。金融庁は振興銀に対し、09年5月から異例の約10カ月に及ぶ検査を実施したところ、今年5月に「銀行法違反（検査忌避）」など重大な法令違反があったと認定し、大口融資などを約4カ月間禁じる一部業務停止命令を発動しました。まぁ、ほとんどの預金者は、この時に引き揚げたんじゃないかと思いますけどね。

しかも、金融庁は6月、検査忌避容疑で同行と役職員を警視庁に刑事告発し、警視庁が本格捜査に乗り出していました。結果、7月には木村前会長や西野達也前社長らを逮捕し、社外取締役の小畠晴喜氏（作家名・江上剛）が社長に就いて業務体制を刷新し、資本増強も模索していました。

しかし、9月中間決算で多額の貸倒引当金を積むことを迫られ、債務超過に陥る見通しとなったそうです。潰れるべくして潰れてしまったようですね。

それにしてもペイオフか。1000万円とその利子までしか保証されないとはいいますが、そもそも、そんなに預金がない場合には関係ないんですよね。

自見金融担当相「竹中元金融相の責任免れず」　振興銀破綻（産経新聞）−Yahoo!ニュース

自見庄三郎金融相は１０日、日本振興銀行が同日破綻処理を申請したことを受け記者会見し、「他の金融機関とは状況が異なり、他の地銀や信用金庫などを含め、金融システムの安定性に影響を与えることはない。預金者には冷静な対応をお願いしたい」と述べています。

しかも、振興銀の開業準備が、小泉政権で金融相をつとめた竹中平蔵氏の下で進められたことを踏まえ「当時の金融相の道義的責任は免れない」と指摘するなどしており、「小泉改革」に関する問題点がまた、浮き彫りになった格好です。いつまで逃げるのか？竹中氏。

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