先月の話になりますが、5月25〜27日の日程で、中国河南省の嵩山・少林寺に行ってきました。目的は、この時、同寺内で開催されていた「第三届・仏医高峰論壇(少林寺公式サイトの報告記事)」に参加するためでした。あ、この表記、日本語に訳すと、「第三回・仏医サミット学術大会」という感じになるみたいです。
で、更に大きな目的は以前に東京都内でお目に掛かったことがある、少林寺の監院、かつ少林薬局の統括を行っておられる釋延琳法師と相見するためでもございました。あ、これが少林薬局です。
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少林寺正面から、やや左側に少林薬局があります。一応、西暦1217年に組織されたらしいですが、実態はかなりまぁ・・・という感じだったようですが、延琳法師がここまで復興させた、と聞きました。実際、先年に起きた四川大地震の時には、薬を被災地に届けるなどしています。
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これが、延琳法師の自室です。「禅医寮」とありますが、坐禅をしながら医術を行う人、ということのようで、別に「仏医」などともいうようですが、延琳法師自身、かなり坐禅を努める方でございます。
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これは、「禅医寮」の正面にある「相応寮」で、いってみれば「診察室」です。中には脈などを測るお坊さんが坐っているのですが、実際に患者に触れると、色々なことが分かるらしいです。しかも、場合によってはその手のツボを押すだけで治療なども出来ると伺いました。
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これは、少林薬局の中央にある建物ですが、「上薬堂」とあります通り、こちらで薬を買うことが出来ます。まさに「薬局」ですね。実際、少林寺には色々と薬剤に関する知識も伝わっているようです。ただ、あちらにも薬事法のような法律があるようで、その兼ね合いでめんどくさいので、日本でいうところの「医薬部外品」的扱いの薬を売っています。
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それで、監院老師の自室には、こんな変わった達磨絵の拓本が掛けられていたのですが、延琳法師から同じモノをいただきました。色は赤でしたが、運気上昇に効くそうで・・・拙僧からは銀座・鳩居堂で購入した沈香と扇子をお土産に持参しました。時間が無かったので、とりあえず目に付いた物を持っていきましたが、もうちょっとちゃんとしたのを選べば良かったかも。
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一応、学術大会なので、発表もわずかに聞いてきました。まぁ、中国語なので、何言ってるか全然分かりません(笑)ただ、パワポ(の、類似ソフト?)を使ったレジュメが大写しになっていて、それを読みながら大体のところを把握したのであります。気になったのが、今の日本であれば、我々の身と心について、「心身」と言い、仏教であれば「身心」などと表記するところですが、こちらは「身心霊」と「霊」が付いています。これは、日本風に言えば、「スピリチュアリティ」ということですが、「身と心」という、或る種の「機械的作動を行う器官」という考えだけでは説明が付かない、我々人間の精神的機能をこう表記しているようです。そして、これらを健康に保ち、豊かに生きるために、少林寺が伝える様々な文化的内容(仏教・禅……あと、拳法?)が有効に機能すると思っているようです。
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ちょっと心残りだったのが、この「仏医高峰論壇」期間中に開催されていた「水陸会(施食会のこと)」を見ることが出来なかったことです。まぁ、拙僧も無理矢理予定を絞り出して参加したので、元から見ることは契わなかったのですが、それでも中国に於ける本格的な法要を見る機会って中々無いので、これは見たかったですね。というか、また少林寺に行く理由が出来たということなのかもしれません。
以上、「少林薬局」と「仏医高峰論壇」関連でお話ししましたが、拙僧が来訪したのは日曜日ということもあって、多くの観光客で賑わっておりました。その点はまた明日申し上げます。
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で、更に大きな目的は以前に東京都内でお目に掛かったことがある、少林寺の監院、かつ少林薬局の統括を行っておられる釋延琳法師と相見するためでもございました。あ、これが少林薬局です。

少林寺正面から、やや左側に少林薬局があります。一応、西暦1217年に組織されたらしいですが、実態はかなりまぁ・・・という感じだったようですが、延琳法師がここまで復興させた、と聞きました。実際、先年に起きた四川大地震の時には、薬を被災地に届けるなどしています。

これが、延琳法師の自室です。「禅医寮」とありますが、坐禅をしながら医術を行う人、ということのようで、別に「仏医」などともいうようですが、延琳法師自身、かなり坐禅を努める方でございます。

これは、「禅医寮」の正面にある「相応寮」で、いってみれば「診察室」です。中には脈などを測るお坊さんが坐っているのですが、実際に患者に触れると、色々なことが分かるらしいです。しかも、場合によってはその手のツボを押すだけで治療なども出来ると伺いました。

これは、少林薬局の中央にある建物ですが、「上薬堂」とあります通り、こちらで薬を買うことが出来ます。まさに「薬局」ですね。実際、少林寺には色々と薬剤に関する知識も伝わっているようです。ただ、あちらにも薬事法のような法律があるようで、その兼ね合いでめんどくさいので、日本でいうところの「医薬部外品」的扱いの薬を売っています。

それで、監院老師の自室には、こんな変わった達磨絵の拓本が掛けられていたのですが、延琳法師から同じモノをいただきました。色は赤でしたが、運気上昇に効くそうで・・・拙僧からは銀座・鳩居堂で購入した沈香と扇子をお土産に持参しました。時間が無かったので、とりあえず目に付いた物を持っていきましたが、もうちょっとちゃんとしたのを選べば良かったかも。

一応、学術大会なので、発表もわずかに聞いてきました。まぁ、中国語なので、何言ってるか全然分かりません(笑)ただ、パワポ(の、類似ソフト?)を使ったレジュメが大写しになっていて、それを読みながら大体のところを把握したのであります。気になったのが、今の日本であれば、我々の身と心について、「心身」と言い、仏教であれば「身心」などと表記するところですが、こちらは「身心霊」と「霊」が付いています。これは、日本風に言えば、「スピリチュアリティ」ということですが、「身と心」という、或る種の「機械的作動を行う器官」という考えだけでは説明が付かない、我々人間の精神的機能をこう表記しているようです。そして、これらを健康に保ち、豊かに生きるために、少林寺が伝える様々な文化的内容(仏教・禅……あと、拳法?)が有効に機能すると思っているようです。

ちょっと心残りだったのが、この「仏医高峰論壇」期間中に開催されていた「水陸会(施食会のこと)」を見ることが出来なかったことです。まぁ、拙僧も無理矢理予定を絞り出して参加したので、元から見ることは契わなかったのですが、それでも中国に於ける本格的な法要を見る機会って中々無いので、これは見たかったですね。というか、また少林寺に行く理由が出来たということなのかもしれません。
以上、「少林薬局」と「仏医高峰論壇」関連でお話ししましたが、拙僧が来訪したのは日曜日ということもあって、多くの観光客で賑わっておりました。その点はまた明日申し上げます。
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