Quantcast
Channel: つらつら日暮らし
Viewing all articles
Browse latest Browse all 15830

お経はやっぱり有り難い(仏教中世なぞなぞ集5)

$
0
0
前回】の答えですが、問1:銚子(てうし)。問2:迦葉(かせう、摩訶迦葉尊者)。問3:楊枝(やうじ)。以上です。どうでしたか?解けましたか?

さて、鈴木棠三氏編『中世なぞなぞ集』(岩波文庫)を入手したので、それから適宜「仏教に関わるなぞなぞ」を採り上げて、見ていきたいと思います。なお、解答については、もしコメント欄で正解をお寄せいただいた場合には、正答と申し上げますし、コメント投稿が無い、もしくは正解者がいない場合には、次回連載記事に掲載しますので、挑戦してみてください。

記事は、「問い」と、編者の鈴木氏による解説を部分的に紹介(全てを紹介すると、分かっちゃうのでそれはしません)し、後は拙僧自身のヒントを掲載したいと思います。解説やヒントを見たくない人のために、反転文字(反転文字←読みたい人は、空白の部分をマウスで範囲指定してください)にしておきます(携帯電話には未対応です)。

今日は連載5回目です。前回は「問題及び答えが仏教語」でしたが、今回は「問題が仏教語」であるなぞなぞを出してみたいと思います。

問1:五部の大乗経一部かきさす

解説:大乗経は、小乗教に対し、大乗の仏説を説く経典。華厳経・法華経・涅槃経などをいう。設問は、大乗経典を五部書くことを思い立ったが、一部書きのこしたとの意。

ヒント:五部を書かずに、四部書いた・・・或る果物ですね。

問2:観音経のをハりより心経の初ニいたる

解説:観音経は法華経普門品(第二十五巻)の別称。心経は般若心経の略称。

ヒント:観音経の一番最後の部分は「阿耨多羅三藐三菩提心」であり、『般若心経』の最初の部分といえば、『摩訶般若波羅蜜多心経』と挙経するので、この「しん」と「まか」を足すと、或る雅楽高麗楽の曲名の1つになるそうです。答え聞いても分からない(汗)

問3:雲門のめんもくハふうりうなりといへどもながれなし

解説:雲門は、唐代の禅僧。名は文偃。〈中略〉雲門禅師の公案に「雲門胡餅」というのがある。わが国で餅の方言にアンモー(菓子をアンモという所もある)というのは、ウンモンの訛りと考えられる。このなぞの解も、この公案により餅(びょう)から屏の音を導いたものであるが、餅をウンモンということが、禅僧などから始まって一般にも及んでいたことを示すものではなかろうか。風流から流れを取って、風。餅風、すなわち〈以下略〉

ヒント:答えは、たまに我々の行持でも使いますけれども、本来は風よけですね。それにしても、編者である鈴木氏の解説、これ面白いですね。雲門宗は日本に来なかったのに、公案を介して、その名前が日常語になるんですからね。

問4:徳山のめんもくをすまさむハ機をつけよ

解説:徳山(七七六〜八六四)は、唐の禅僧。字は宣鑑。〈中略〉面目は、おきて、本旨、趣旨。ここは徳山の棒をその真面目とし、棒を清まして法(ホウ)。これにキが付いて〈以下略〉。

ヒント:これは、徳山が荒々しくも棒を使って指導していたということを知らないと、一切良く分からないわけです。

ということで、毎回3問くらい出していこうと思いますけど、是非是非頭をフル回転してみてください。今時の「クイズ」とも違うので難しいと思いますけど、これはこれで楽しいですよ。

この記事を評価して下さった方は、にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へにほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの連載は【ブログ内リンク】からどうぞ。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 15830

Trending Articles