中国の一人っ子政策と人身売買

罰金要求し乳児売買　一人っ子政策悪用、無戸籍１３００万人　中国（産経新聞）−Yahoo!ニュース

中国湖南省の農村で、２人目の子供を産んだ家庭に一人っ子政策への違反だとして村の職員が事実上の罰金を要求し、払えない家庭から乳児を強引に連れ去って人身売買していたことそうです。

中国誌『新世紀』の最新号（９日号）が報じたそうです。

さらに、中国国家統計局の調べで、戸籍のない住民１３００万人以上が暮らしていたことが分かっており、その多くが一人っ子政策に違反して生まれ、出生届を出していなかったそうです。

この一人っ子政策というのは、中国で３０年以上続いており、もし、違反して２人目以降を出産する場合、地域や職業によって親の年収の３〜１０倍を事実上の罰金として支払わねば戸籍が受け付けられません。

そして、湖南省の事件では、隆回県の職員がこの制度を悪用して、２００２〜０５年にかけて貧困家庭から少なくとも２０人以上の乳児を連れ去り、児童福祉施設に乳児１人あたり約１千元（約１万２５００円）の謝礼で引き渡したと報道されています。

とんでもないことです。

乳児は孤児と偽って米国の家庭に譲り渡されるケースもあったり、外国人へ養子として引き渡す場合、児童福祉施設側は３千ドル（約２４万円）程度の報酬が得られたりするそうです。ここから、役場が組織的に乳児売買にかかわった可能性も指摘されているとのこと。

結局は、一人っ子政策のゆがみと報道されていますが、一方で、貧困が続く農村部では、出生届を出さずに２人目以降の子供をこっそり育てる親もおり、その親のあり方を逆手に取った状況といえるのでしょう。

なお、戸籍がなければ義務教育や社会保障なども受ける権利はなく、しかし、改めて届け出ようにも罰金を払う経済力のない住民も多く、まだ戸籍なしの住民が数多く残されている可能性が高く、１３００万人に及ぶということは、１％が該当するわけです。１％が戸籍無し・・・異常ですな。

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