中国の高速鉄道が衝突、脱線、転落…死傷者続出

中国の高速鉄道が脱線、転落…11人死亡（日刊スポーツ）

中国浙江省の温州市付近で２３日午後８時半（日本時間同９時半）過ぎに、同省杭州発の高速鉄道車両が脱線し、車両２両が高架橋から転落するなどして、１１人が死亡、８９人が病院に運ばれたそうです（その後、死傷者は３倍近くに増えています）。

また、現地報道では、別の高速鉄道列車が追突したことや、別の列車との衝突事故と伝えるなどしています。そして、雷雨などの悪天候が原因の可能性があると伝えているようです。

現在、上海の日本総領事館が日本人乗客の有無について調べているそうです。

現地報道が伝えた「目撃者の話」ですが、高速鉄道の車両１両が高架から地上に転落し、もう１両は高架からぶら下がるようになっているようです。高架の高さは２０〜３０メートルあります。これは、事故当時に付近で落雷があり、信号システムが故障した杭州発の列車が線路上で止まっていたそうで、この追突された列車は満員で、１３００〜１４００人の乗客がいたようです。一方で、落下した車両にはまだ、乗客が閉じ込められているという報道もあり、現場では消防当局の救急隊員が乗客の救出にあたっています。

既報の通り、中国では日本やドイツなどから導入した技術をベースに車両を製造し、高速鉄道網を急速に拡大させていますが、余りに急ぎ過ぎているのと、設計思想的に安全よりも速度を重視していることなどから、問題視されていました。

６月末には、日本などの技術を導入しながら「自国製」と強弁している「中国版新幹線」と呼ばれる北京と上海を結ぶ高速鉄道が開業したものの、故障で停車するなどのトラブルが相次ぎ、安全性の確保が大きな課題になっていました。

しかし、その程度のトラブルは、或る意味、どの国でも大なり小なり起きることなので、その内に改善されれば良いとも思っていましたが、今回の事故は、「衝突、脱線、転落」という、およそ高速鉄道網を持っている国ではあってはならない事故だけに、先に挙げたトラブルとは同列に論じられないほどの衝撃であります。

何とも恐ろしい事故だと思わざるを得ません。原因究明が待たれます。悪天候時には、中国で列車に乗るのは危険すぎるかもしれませんね。

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