<三重・紀北町>船だんじり中止に 宮城沖事故「喪に服す」(毎日新聞)−Yahoo!ニュース
宮城県・金華山沖の太平洋で9月に起きた三重県紀北町のカツオ一本釣り漁船「堀栄丸」と大型貨物船の衝突事故がありました。堀栄丸は9月24日未明、パナマ船籍の大型貨物船「NIKKEI TIGER(ニッケイタイガー)」と衝突して沈没し、乗組員22人のうち9人が救助され、13人が行方不明となりました。
この事故を受け、同町の新年恒例の祭り「船だんじり」が中止されることになったと報道されています。
近年で行われなかったのは昭和天皇の崩御の年(89年)だけだそうですが、24日で事故から3カ月。関係者は「地域はいま、喪に服している」と中止の理由を説明したそうです。
未だに、「喪に服す」という考え方を持ち、行動する人がいることを、拙僧は素直に賞賛したいと思いますし、これこそが供養だと申し上げたいと思います。無論、事故など起きなかったことが、一番の幸せだと思いますが、起きた以上は、生き残った関係者が、自らの行いを慎むことで、供養しなくてはなりません。
そもそも、「喪に服す」という行いは、我々自身、身内や親しい間柄の人を亡くすと、どうしても心身に影響が出てしまい、普段はどうでも良いような一件が、重大な事故に繋がり、場合によっては後を追う形になるかもしれないので、注意して慎むことだと聞いたことがあります。
中国などでは、それが「孝」の考え方と重なりますが、それを一部受けて、我々曹洞宗などでは、亡くなられた方の「一周忌」を「小祥忌」、「三回忌」を「大祥忌」などといいますが、ここで「祥」の字が使われているのは、喪が明けることを素直に喜んだからだとされています。喪に服しているからこそ、「小祥忌」「大祥忌」なのです。
さて、話を戻しますが、今回話題の「船だんじり」は江戸中期に始まったそうで、同町紀伊長島区の長島神社の例大祭に合わせ、毎年1月中旬に行われるそうです。同神社の氏子の多くは漁師で、大漁や海上安全を祈願するとのこと。
全長約10メートルのだんじりを古来のカツオ漁船に見立て、港から神社までの約1.5キロにわたって勇壮に引き回す。薄化粧した法被姿の子どもたちが乗り、竹ざおの先で布製のカツオを踊らせ一本釣りを再現し、漁場でまく餌のイワシの代わりに、福あめを沿道にまくようです。
漁師たちは祭りを終えて間もなく、カツオを追って海に出て行くのが習わしとなっているようです。
しかし、事故を受けて11月、船だんじりを行う三重外湾漁業協同組合紀州北支所が中止を決めました。支所職員は「あれだけの事故だ。漁師は仲間を大切にするので、皆さん納得されていると思う」と話しているそうです。
また、1月中旬に行方不明者の合同葬が行われる予定なので、町全体で哀悼の意を表すようです。では、拙僧からもお悔やみを申し上げ、亡くなられた皆さまの安寧を念じます
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宮城県・金華山沖の太平洋で9月に起きた三重県紀北町のカツオ一本釣り漁船「堀栄丸」と大型貨物船の衝突事故がありました。堀栄丸は9月24日未明、パナマ船籍の大型貨物船「NIKKEI TIGER(ニッケイタイガー)」と衝突して沈没し、乗組員22人のうち9人が救助され、13人が行方不明となりました。
この事故を受け、同町の新年恒例の祭り「船だんじり」が中止されることになったと報道されています。
近年で行われなかったのは昭和天皇の崩御の年(89年)だけだそうですが、24日で事故から3カ月。関係者は「地域はいま、喪に服している」と中止の理由を説明したそうです。
未だに、「喪に服す」という考え方を持ち、行動する人がいることを、拙僧は素直に賞賛したいと思いますし、これこそが供養だと申し上げたいと思います。無論、事故など起きなかったことが、一番の幸せだと思いますが、起きた以上は、生き残った関係者が、自らの行いを慎むことで、供養しなくてはなりません。
そもそも、「喪に服す」という行いは、我々自身、身内や親しい間柄の人を亡くすと、どうしても心身に影響が出てしまい、普段はどうでも良いような一件が、重大な事故に繋がり、場合によっては後を追う形になるかもしれないので、注意して慎むことだと聞いたことがあります。
中国などでは、それが「孝」の考え方と重なりますが、それを一部受けて、我々曹洞宗などでは、亡くなられた方の「一周忌」を「小祥忌」、「三回忌」を「大祥忌」などといいますが、ここで「祥」の字が使われているのは、喪が明けることを素直に喜んだからだとされています。喪に服しているからこそ、「小祥忌」「大祥忌」なのです。
さて、話を戻しますが、今回話題の「船だんじり」は江戸中期に始まったそうで、同町紀伊長島区の長島神社の例大祭に合わせ、毎年1月中旬に行われるそうです。同神社の氏子の多くは漁師で、大漁や海上安全を祈願するとのこと。
全長約10メートルのだんじりを古来のカツオ漁船に見立て、港から神社までの約1.5キロにわたって勇壮に引き回す。薄化粧した法被姿の子どもたちが乗り、竹ざおの先で布製のカツオを踊らせ一本釣りを再現し、漁場でまく餌のイワシの代わりに、福あめを沿道にまくようです。
漁師たちは祭りを終えて間もなく、カツオを追って海に出て行くのが習わしとなっているようです。
しかし、事故を受けて11月、船だんじりを行う三重外湾漁業協同組合紀州北支所が中止を決めました。支所職員は「あれだけの事故だ。漁師は仲間を大切にするので、皆さん納得されていると思う」と話しているそうです。
また、1月中旬に行方不明者の合同葬が行われる予定なので、町全体で哀悼の意を表すようです。では、拙僧からもお悔やみを申し上げ、亡くなられた皆さまの安寧を念じます
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