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良寛禅師一口戒語(その51)

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良寛さんが、たった一口で日常生活や仏道修行で足りないところを言い当てる、それがこの「一口戒語」。

くれてのちその事を人にかたる。

いわゆる布施についての考え方に通ずる教えです。布施についても、古来より応量器展鉢時に唱える「展鉢偈」に見える「等三輪空寂」については、布施をする人・布施を受ける人・布施されたる物(=三輪)が、各々こだわり・とらわれが無い(=空寂)状態であるべきだとされます。良寛さんのこの教えも、まさにそれを表現しているように思います。まぁ、そんなに高尚に考えなくても良いか。他人に物をくれてやって、それにうじうじしているような「ケチな根性」は、仏陀で無くても嫌われますからね(笑)

ところで、ちょっとした疑問ですけど、「三輪」って、本当にこの意味で良いのでしょうかね?まぁ、『大般若経』に、既に「施者受者及所施物」を並べる見解が見え、それを唐代の圭峰宗密が『円覚経』の註釈書で「三輪」だとしているようですから、伝統的なんでしょうが・・・ちょっとした違和感がございます。

従来の記事は【カテゴリー良寛禅師一口戒語】からどうぞ。

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