Quantcast
Viewing all 15728 articles
Browse latest View live

東京都杉並区のアパートで女性が刺され死亡 犯人は逃走

アパートで女性刺され死亡、東京 不審な男目撃、警視庁捜査(共同通信)

3月26日正午すぎ、東京都杉並区下井草3丁目のアパートで「助けてという女性の声が聞こえる」と、オーナーの男性から近くの郵便局員を通じて110番がありました。

警視庁荻窪署員が駆け付けると、2階の一室で、住人で近くの乳児院に勤める保育士照井津久美さん(32)が背中を刃物で刺されてあおむけに倒れており、搬送先の病院で死亡が確認されました。

また、このアパートから立ち去る不審な男が目撃されており、警視庁捜査1課は殺人事件と断定し、荻窪署に捜査本部を設置しました。

なお、殺された照井さんはベランダ近くの床の上で見つかっており、コートを着た状態で、帰宅直後に襲われた可能性があるともされています。一部報道では、外から買ってきた昼食がそのまま残されていたともいいますので、その通りなのでしょうね。

しかし、明らかな殺意を感じますので、怨恨などでしょうか・・・

男がベランダから侵入か=アパート女性殺害-警視庁(時事通信)

上記事件で、容疑者とされる男はベランダから2階の照井さんの部屋に侵入したとみられると報じられています。

更には、空き巣による侵入方法で入り込んだ男が、照井さんを待ち伏せしていた可能性も指摘されるようです。

室内では家具が倒れるなどしていたが、物色された形跡はなかったようで、最初に申し上げた怨恨云々も、この辺に基づく推測なのですが、どうなのでしょうか・・・

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

或る語録に見える「示戒子」について

泰運了啓禅師(1690~1771)とは、備前出身の僧で、江戸時代中期から後期にかけて活動した人である。現在の三重県松阪市内に泰運寺を開いたことでも知られる。そこで、今日はこの人の語録を見ておきたい。

  戒子に示す
 是の如く授け是の如く受く、西天此土一貫し来たる。
 金剛宝戒持犯無し、各自円成して遮開を絶す。
    『泰運了啓禅師語録』巻1

拙僧つらつら鑑みるに、やはりこの辺が菩薩戒についての説示だったのだろうと思う。どの辺が?というと、特に後半2句が顕著だと思うのだが、我々曹洞宗が伝えている「仏祖正伝菩薩戒」の「十重禁戒」は『梵網経』を思想的根拠としている。そうなると、この戒の特徴は「金剛宝戒」であるため、「持犯」が無いという解釈になる。

これは、そもそも「持犯」が成立するのは、我々は戒を受けた段階で、それを護持し続けるという功徳を得るといい、その根拠を「戒体」という。そのため、声聞戒では戒体が壊れることを「破戒」というが、菩薩戒では戒体が壊れないため、「破戒」が無い。しかも、そうなってくると、絶対の戒体について考察すれば、持戒という事象そのものの意味も崩れ、結果として「持犯無し」となる。

そして、ただただ各々が授戒を通して円成するだけとなり、「遮開」すらも無くなるのである。「遮開」というのは、「遮」とは戒を受けられないことで、「開」は受けられることである。声聞戒は、「遮難」を厳しく定めて、授戒する者の立場を定めたが、菩薩戒はあらゆる立場の人に対して授けるべきだという。

いわば、「摂衆生戒」を地で行っているのが、菩薩戒なのだが、それはとにかく全ての人に救われて欲しいと願った、大乗経典の作者達の思いでもあったといえよう。

なお、この辺の「持犯無し」「遮開を絶す」などの教えがあるからこそ、明治時代以降の曹洞宗では、僧侶の結婚なども許容されたと思っているのだが、その辺はもっと更に菩薩戒に関する説示を集めることで実証されねばならないことなのだろう。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
にほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの読み切りモノ〈曹洞宗11〉は【ブログ内リンク】からどうぞ。

僧侶が白バス営業して逮捕される

僧侶が白バス営業の疑い、島根 お遍路やカニツアーを実施(共同通信)

島根県警は3月27日、無許可で有料バスを運行したとして、道路運送法違反(白バス営業)の疑いで、同県雲南市、僧侶石田豊容疑者(74)を逮捕しました。

容疑者は、「間違いない」と容疑を認めているようです。

今回の逮捕容疑ですが、昨年10月と12月、同容疑者が住職を務める同県出雲市の寺の中型バスに有料で客を乗せ、四国八十八カ所霊場を巡るツアーや、兵庫県新温泉町でカニを食べるツアーを実施したそうです。

また、ツアーの参加者は主に近所の住民や檀家などで、カニのツアーは寺のホームページで1人8500円の会費で参加者を募っていたそうですが、「白バス営業をしている」との情報があり、県警が裏付け捜査をしていたようです。

なお、今回は道路運送法によっての逮捕ですが、旅行業法的にはどうなのでしょうかね。そういえば、道路運送法は以下のアドレスからどうぞ。

道路運送法

……第七八条への違反ですかね。

今回の一件は、寺院経営の問題の解消を狙ってのものだという話もあり、地方寺院の現状を示すものであるとも思います。色々と考えさせられますね。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

無住道曉『沙石集』の紹介(最終章11)

前回の【(最終章10)】に引き続いて、無住道曉の手になる『沙石集』の紹介をしていきます。

『沙石集』は全10巻ですが、この第10巻が、最後の巻になります。そして、第10巻目には「本・末」とあって、現在は「末」の部分、つまり最後の巻の最後の部分になります。ただし、内容は「本」からの継続で、様々な人達(出家・在家問わず)の「遁世」や「発心」、或いは「臨終」などが主題となっています。世俗を捨てて、仏道への出離を願った人々を描くことで、無住自身もまた、自ら遁世している自分のありさまを自己認識したのでしょう。今回は、「十三 臨終目出き人々の事」を見ていきます。この章は実質的な最終章であり、仏教者が亡くなる様子を考察したものです。その中でも、今回から数回は、「建仁寺の門徒の中に臨終目出き事」という小題が付いていて、栄西禅師が開いた建仁寺に係る僧侶たちの説話となります。中には、栄西禅師本人のことも書かれておりますので、学んでみたいと思います。

 真実に道に入ることは、「摂意」の二字を行うことである。身と口とは、それ一人で過失を行わない。意が内で動いて、言葉が外に現れるのである。意がもし修まれば、身と口も自ずと修まるべきである。なお略せば、無の一事で足りる。祖師が一字の観を示すことは、真言や禅門など、方便は異なっていても、一字でもって修行することは似ている。
 老子は「我はなお、学を断ち、為すことはない」といっている。これは、学ぶことを絶ち、何かを為すことを戒めている。だからこそ、「学をなすものは日々に利益となり、道をなすものは日々に損失を出す」といって、「礼義などの才覚を習えば妄心が日々に増し、虚無の大道を行えば、妄念が日々に損なわれる」といっている。虚無に相応すれば、なお妄心を断てるのである。仏法を修行する時も、その心を知るべきである。そうであれば大乗の行人は、文字に執着し、学解を頼り、心地に疎くなれば、菩提に遠ざかるのである。まさにそのところで湛然の心地を得て、本来無事の理に達するべきである。
 大恵禅師は「世間の法を学ぶには、識心思を用いなければ不可能である。出世の法を学ぶには、識心思を用いれば(道理から)遠ざかる」といっている。口に言い、心に思うこと、これは皆世間の虚妄である。仏法は言語道断し、心行処滅するのである。これが出世の道である。『大智度論』では、「有念とはつまり魔の網であり、無念はつまり法印である」といっている。
 道人である人は、禅や教、顕密などが違っていても、実の修行に立ち入って風情がない者は、菩提の道に疎く、生死への執着が深いからである。法心房上人のように、仏法の心を得るのに、文字には依らないのである。偏に、志の深さにある。かの跡形をもっとも慕うべきである。愚鈍によって退かず、ただ志を堅くすべきである。
    拙僧ヘタレ訳

非常に簡単に言いますと、無住禅師は「摂意」について、一字、畢竟「無」に集中してさえいればいい、と主張しています。

それで、文中に「老子」の見解が出ていますが、この前半部分は『老子道徳経』の取意だそうですが、後半の「礼義などの才覚」云々については不明とのこと。老子の見解としては、学問というのは、何かを得ることであり、道を修めることとは、何かを損することであると。しかし、そうであるが故に、道を修めれば、余計な得るところがなく、真実に生きられるという。

ところで、途中に出ている「大恵禅師」とは、かの有名な臨済宗の大慧宗杲禅師のことではなくて、密教系の一行禅師のことらしい。ただし、典拠は不明とのこと。また、『大智度論』にしても、このままでは典拠は不明で、『大智度論』巻8「初品中放光釈論第十四之余」に見える偈文の一部からの取意というのが正しいようです。

なお、「法心房上人」については、【前々回の記事】をご覧下さい。

【参考資料】
・筑土鈴寛校訂『沙石集(上・下)』岩波文庫、1943年第1刷、1997年第3刷
・小島孝之訳注『沙石集』新編日本古典文学全集、小学館・2001年

これまでの連載は【ブログ内リンク】からどうぞ。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
にほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

新元号の公表は4月1日午前11時半

新元号公表1日午前11時半 首相談話は正午発表(共同通信)

政府は3月29日、新元号の選定手続きに関する検討会議(議長・菅義偉官房長官)を首相官邸で開いております。

そこで、菅氏が記者会見で新元号を公表するのは4月1日午前11時半ごろにすると決めたとのこと。

有識者懇談会は午前9時半、衆参両院の正副議長への意見聴取は午前10時20分ごろからそれぞれ開始するというスケジュールになったようです。

また、安倍晋三首相は正午ごろから会見し、談話を発表する日程も併せて確定したとのこと。

そして、首相は29日午前に皇居を訪れ、天皇陛下と面会し、新元号選定当日の流れなどについて報告するとのことです。更に、午後に東京・元赤坂の東宮御所で皇太子さまとも会う予定とのこと。

いよいよ新元号の公表ですね。どうなるのでしょうか?4月1日だけに、ネットには珍妙な元号のジョークニュースがあふれそうですね。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

マリーンズは開幕戦を勝利 中継ぎした酒居投手が史上初の開幕戦1球勝利

ZOZOマリンで行われた楽天相手の開幕戦は5-4でマリーンズの勝利です。

なお、勝利投手は6回途中から、先発の石川歩投手を救援した酒居投手で、わずか1球でスリーアウトにしてくれたのですが、その裏に打線が3点を取って逆転。

この開幕戦で1球勝利というのは史上初だそうです。

それから、高卒ルーキーとして注目されていた藤原選手は1番センターで先発出場し、4打数1安打と、プロ初ヒットを記録しています。

ということで、開幕勝利です。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

タイで邦人15人を逮捕 振り込め詐欺の拠点

タイに振り込め詐欺の拠点 邦人15人逮捕、日本に電話(共同通信)

タイ警察が3月29日、中部パタヤの振り込め詐欺の拠点を捜索し、関与していたとみられる日本人15人を逮捕したと報じられています。

なお、この場所は、日本国内に詐欺の電話をかけるコールセンターの役割を果たしていたようで、このように海外で振り込め詐欺の拠点が摘発されるのは極めてまれとのことですし、タイで日本を狙った振り込め詐欺の拠点が見つかるのは初めてとのこと。

このパタヤは観光地として知られ、日本人の詐欺グループの拠点があるとのうわさは以前からあったといい、タイ警察が捜査を進めていたそうで、今後は日本の警察とも連絡を取りながら容疑者を取り調べるとみられています。

しかし、海外まで行ってやってるんですね。元締めはどこなのでしょうかね・・・

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村 ニュースブログを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

マリーンズは楽天相手に完敗

マリーンズは、ZOZOマリンで楽天戦。

しかし、先発したボルシンガー投手が5回途中5失点で試合を作れず、打線もレアードに2試合連続の本塁打が出るなどしましたが、3-9で完敗です。

3回表に、楽天オコエにスリーランを喰らったのも大きかったですね。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

杉並の保育士女性殺害事件で同僚男を逮捕

容疑者は同僚の31歳男 東京、保育士女性殺害(共同通信)

東京都杉並区のアパートで保育士の照井津久美さん(32)が刺殺された事件で、警視庁荻窪署捜査本部は31日、殺人の疑いで、同区内に住む同僚の保育士・松岡佑輔容疑者(31)を逮捕しました。

2人は同じ乳児院で勤務していたといい、捜査本部が動機などを調べているようです。

今回の逮捕容疑は、26日正午ごろ、照井さんの背中を包丁で刺して殺害したためとのことです。

捜査本部では、目撃情報や防犯カメラ画像などを分析し、松岡容疑者が関与した疑いが強まったとして、30日に任意同行して事情を聴き、同日、逮捕しました。

実際に、拙僧的にも、今回の逮捕というのはイメージしていた犯人像に一致したので、なるほどと思いました(無論、冤罪はあってはならないことです)。空き巣の手口で入っているといいつつも、被害者に対して非常に強い殺意が感じられる方法で殺害したように思いました。一方で、報道では、照井さんに結婚の話があったともされ、よって、ストーカーとまではいいませんが、近くにいる人が、そのことを聞いて殺害に及んだのではないか?と思ったのであります。

よって、同僚の同世代の男が容疑者として逮捕された、というのはイメージ通りだったということです。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

<NPB2019>マリーンズは楽天相手に連日の完敗

ZOZOマリンで行われた楽天戦。

マリーンズは先発した有吉投手が5回途中5失点と試合を作れず、打線も序盤こそ繋がりましたが、徐々に精彩を欠き、結果として4-9で完敗です。

3回裏に先頭の角中選手がツーベースヒットで出塁してくれたのを、もっと大事にしていればまだ違った試合展開だったかもしれませんが・・・

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

四月一日 万愚節

今日4月1日はエイプリルフールとされる。この日については当然、江戸時代までの日本には存在しておらず、明治時代以降に欧米文化を紹介していく中で、徐々に定着していったものらしい。例えば、以下のような紹介文が知られている。

四月一日は、西洋ではオール、フールス、デー。エープル、フールス、デー(もう一ツ何とか名があつたが忘れた)等と言つて随分馬鹿騒ぎをする日である、日本では之を万愚節、馬鹿日、嘘つき日などと訳してあるが何つちにしても余り善ささうな名前ぢやない、
    橋口天萍『四月一日』(橋口勇出版・大正4年)7頁、読み易く漢字などを改める

凄い名前の本である。今日のために存在しているようなものである。そして、色々と調べてみたが、拙僧の力ではこれよりも前に書かれた文献は分からなかった。おそらく、新聞や雑誌などにはあったとは思うが、それは容易に調べられない。実際に、上記一節からいっても、大正4年の段階で、既に日本でエイプリルフールの呼び方が、「万愚節」「馬鹿日」「嘘つき日」などとあったことが分かるので、大正初期の段階で日本に入っていたとだけ申し上げておこう。

それで、同時期の他の文献を見てみると、上記に挙げた日本での名称について、一通り触れられていることが分かる。

・「万愚節」 川口義久『アメリカ生活』(太田書店・大正9年)
・「嘘つき日」 真田幸憲『西洋見物お土産話』(目黒書店・大正11年)
・「馬鹿日」 賀川豊彦『雷鳥の目醒むる前』(改造社・大正12年)

綺麗に分かれたところが何とも微妙ではあるが、一応、様々な呼び名が定着しつつあった様子が分かるといえよう。

そこで、先に引いた『四月一日』の著者である樋口氏は、米国人スチルソン君を訪問した際に、「四月一日」の話に及び、様々なことを聞いたという。

此席上で四月一日、即嘘つき日の話も出て又一としきり笑ひ合つたが元来此の嘘つき日には何んな嘘をついても亦どんな悪戯をしても構はぬ事になつてゐる、中にも性来悪戯好きの小共達は此日を一杯に暴れ回るので五月蠅い事夥しい……
    前掲同著、7~8頁

余程盛り上がる日であることが分かる。それを「五月蠅い事夥しい」と表現されるのは、余程の悪戯好きだった子供がいたのだろう。なお、どれほどに酷かったのか?樋口氏がスチルソン君などから聞いた話として紹介したのは、以下のような例である。

・子供が「お客さん来たよ」というので身支度して応対しようとしたら、誰もいない。
・手紙が届いたというので封を開いてみても、何も入っていない。
・人の前に物を落とし、拾おうとすると前に逃げる(いたずらっ子が糸で引いている)。
・帽子が落ちていて、悪戯だと思い蹴飛ばそうとすると、中にレンガが仕込んである。
・饅頭のような物があるので食べると中には辛子が入っている。
・煙草に火薬が仕込まれていて、火とふかすと爆発する。
・警官までもが、「人殺しがあった」などとフェイクニュースを垂れ流す。

万事以上のような具合だったらしい。最初の幾つかはまだ許容範囲内だが、火薬や警官のフェイクニュースは危険極まりない。特に、火薬は歯も吹き飛びそうな気がする・・・しかし、冗談とも付かないほどの激しい悪戯であった。

なお、日本に於いてはどのようなことが行われたのだろうか?

他の文献も併せて見ると、日本では電報による悪戯などが行われたらしい。流石に人の死などは冗談にならなかったようだが、「○○へ引っ越した」とか、「○○へ来い」といったような内容だったらしい。まぁ、かわいいといえばかわいい。そして、欧米文化に対して許容しようとしていた先の著作の著者達は、おしなべて、「だまされてみるのも良い」とか、余裕がある対応力を見せようとしていた。

実際はどうだか知らないが・・・

この記事を評価してくださった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログへ
にほんブログ村 哲学・思想ブログを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの読み切りモノ〈宗教・哲学2〉は【ブログ内リンク】からどうぞ。

新元号は「令和」 改元は5月1日から

新元号決定へ、5月1日に施行 憲政史上初の事前公表(共同通信)

政府は4月1日、「平成」に代わる新元号を決定します。

そして、今の天皇陛下が改元政令に署名され、同日中に公布され、4月30日の天皇陛下退位に伴い、皇太子さまが新天皇に即位する5月1日午前0時に施行されます。

皇位継承前の新元号公表は憲政史上初めてとなりますが、そもそも4代くらいしか機能していないので、史上初めてなんていう大げさな表現はすべきではないと思いますね。

そして、一般的に、最初の元号とされる「大化」(645年)から数えて248番目の元号となり、1979年制定の元号法に基づく改元は「平成」に続いて2例目となるとのこと。

新元号は午前11時半ごろ、菅義偉官房長官が記者会見で発表する予定となっており、その後、安倍晋三首相も会見し、新元号に込めた思いなどを説明するようです。

さて、何になりますかね。

追記:
新元号は「令和」。典拠は『万葉集』梅の華の歌の序から引用されたようです。これまでは基本、中国の古典を参照してきましたが、今回は日本の古典からということで、或る意味、日本の元号になったな、という印象があります。だいたい、現在の共産党政権である中国は、とっくに元号の利用を止めておりますしね。朝鮮半島も同様のはずです。その意味では、青は藍より出でて藍より青しという言葉もありますが、移入された文化である元号ですが、日本ではそれを独自のものとして高めていくべきなのでしょう。

なお、個人的には、「梅の華の歌」に関わる新元号、曹洞宗的には道元禅師が愛された梅華、梅花流詠賛歌ということで、ありがたいですね。

それから、色々と調べてみましたが、字面としての「令和」は、古典にはそれほど多くは存在しておらず、漢籍仏典を見ると「令和合」などは多く見られますが、これは「和合ならしむ」という意味であり、今回の元号の意味には通じない印象です。

直感的ではありますが、良い元号だと思います。最初、「和ならしむ」と読んだ拙僧でしたが、「令」には「良い」という意味があります(例えば、「令息・令嬢」などの用例)。その意味での採用だと考えれば、良き和を願う意味として、更に平和を求めゆく日本という立場を鮮明にしたような気がします。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

姫路市の器物損壊で現行犯逮捕された住職が不起訴に

元フジアナ住職が不起訴に 器物損壊、被害者の告訴なし(神戸新聞)

近所に止まっていた車に鍵で傷を付けたとして、器物損壊容疑で兵庫県警姫路署に現行犯逮捕された元フジテレビアナウンサーで住職の男性(73・姫路市)について、姫路区検は4月1日までに、不起訴処分としたようです。

理由ですが、器物損壊は被害者の告訴が必要な親告罪でしたが、告訴がなかったために不起訴になったようです。

また、これは既に報道で流れておりましたが、この男性は3年ほど前に認知症になり、最近は症状が進行していたようで、罪に問えないということになったようです。

これはまた、日本社会の現状を示す一事だったような気がします。対応・対策も採られていると思うんですけどね。ご家族も大変です。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

『仏祖正伝菩薩戒作法』の或る後書について

以下の一節をご覧いただきたい。

  菩薩戒作法の後に書す
 仏祖正伝大戒の授受、支那既に断じ、日国も亦絶す。
 唯だ吾が永平の一脈のみ、縄縄として流れ、今日に至る。
 嗚呼難有希有、実に火裡の菡萏なり。
 今此の作法を以て之を授与す。
 宝秘珍蔵宜しく眼睛を護るに一如すべし。
    面山瑞方禅師『面山瑞方禅師逸録』、『続曹洞宗全書』「語録二」巻・835頁下段、訓読は拙僧

以前も【室内作法書を書写するのは誰か?】という記事をアップしたけれども、同じように作法書の奥書について見ておきたい。

まず、これが誰に授けられたものかは分からない。勿論、『逸録』に収録される際の典拠となった作法書があったはずで、それを見れば誰のか分かるのだが、現在の拙僧には分からない。

なお、この奥書の中身は何を示しているかというと、面山禅師は仏祖正伝の大戒(菩薩戒・大乗戒)の授受は、中国では既に断絶していて、日本でも断絶しているというが、永平(道元禅師)の一脈のみが縄縄として流れ、今日(江戸時代中期)まで至っているという。

非常に有り難い(文字通り)ことであり、それはまさに火の中に咲く菡萏(蓮の中国語表現、読み方は「かんたん」)の花くらい、珍しいものであるという。

そして、この作法書をもって、菩薩大戒を授与し、このような秘宝を護ることは、眼睛(自分の眼=大事な物)を護るのと同じようにすべきである、という。

簡潔ではあるが、菩薩戒の授与、或いは作法書の大切さを示す教えであると理解出来よう。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
にほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの読み切りモノ〈曹洞宗11〉は【ブログ内リンク】からどうぞ。

<NPB2019>マリーンズはライオンズに力負けで3連敗

メットライフドームで行われたライオンズ戦。

マリーンズは元々ライオンズに所属していた涌井投手が先発しましたが、5回途中5失点と試合を作れず、打線もライオンズ先発のニールに6回途中まで2得点に抑えられるなどし、4-7で敗れました。

双方11安打と並んだまでは良いのですが、肝心なところでの一打に欠けたマリーンズの力負けです。

なお、ルーキー藤原選手は、昨日もノーヒットに終わりましたが、今が踏ん張りどころです。本人にとっても、チームにとっても・・・健闘を祈ります。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

世俗のカリスマに対するローマ法王のご意見

メッシは素晴らしいが「神ではない」、ローマ法王が区別呼びかけ(ロイター)―Yahoo!ニュース

ローマ=カトリック教会のフランシスコ法王が、世俗のカリスマであるメッシ選手に対するファンの態度について、苦言を呈したようです。

メッシ選手は、ユニフォームの背番号10にちなんで、スペイン語で神を意味する言葉と同じ発音の「ディオス(D10S)」というニックネームを持っています。ところが、スペインのテレビ局「La Sexta」とインタビューに対しフランシスコ法王は、同じアルゼンチン出身のメッシ選手を称賛しながらも、「神と呼ばれてはならない」と指摘したと報じられています。

理由としてフランシスコ法王は、「理論的には(神への)冒涜行為となる。やってはいけないことだ。人々は『あこがれている』と言うように(メッシ選手を)神と呼ぶのかもしれないが、崇拝対象となるのは神のみだ」と説明し、「素晴らしい選手だが、神ではない」と述べて区別を求めたそうです。

元々アルゼンチン出身のフランシスコ法王は、サッカーファンとして知られており、ブエノスアイレスのチーム、サン・ロレンソのソシオのクラブ・メンバーでもあるなどしたようですが、やはり世俗のカリスマと、そもそものカリスマの根源である神との区別を求めたようです。

拙僧などは、或る種のギャグかな?とか思ってしまうところですが、法王的には真面目に仰ったのかもしれません。中世なら、メッシファンというだけで、異端尋問を受けたのでしょうか (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村 ニュースブログを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

面山瑞方禅師『授戒芳銜序』参究

題名にある『授戒芳銜』とは、詳しいことはよく分からなかったのだが、本文を見てみると、面山瑞方禅師が授戒会中に記録した名簿のことであったらしい。「芳銜」とは、「良き香りを口に含む」ということであるから、要は授戒を通して、良き香りが吐き出され、その結果人々が成仏道を歩むことを意味しているといえよう。

そこで、今回はこの「序」を参究することで、面山禅師の戒思想の一端を探っておきたい。

  授戒芳銜序
 大経云く、発心・畢竟の二つながら別無し。是の如き二心は先心難し。自ら未だ得度せざるに先に他を度す、是の故に我初発心を礼す、と。
 余、到処、因縁に随って菩薩大戒を授くるは、相模・出羽・肥後及び若狭・洛陽、都計八百余人。皆、是れ初めて一念の浄心を発すの人なり。乃ち、芳銜を記認して、大衆に読誦させ、これに回向す。亡なれば則ち冥福の為に、存なれば祝寿の為なり。同じく此の心を増長して、以て究竟に至り、情と無情と等しく三菩提の果を成ずるものなり。
    『面山瑞方禅師逸録』巻12、『続曹全』「語録二」巻・838頁上下段、訓読は拙僧

そこで、この記録について、一体いつ頃の話なのかについて見ておきたい。その前に、面山禅師の授戒会戒師の記録としては、以前に【面山瑞方禅師の年譜に見る授戒の勝躅】という記事で採り上げた。その時には『永福面山和尚年譜』からの引用として記事にしたのだが、その原文を再度抄出してみたい。

・享保四年己亥 師三十七歳〈中略〉(肥後禅定寺に於いて)衆のために六祖壇経を講じ、初めて戒会を開き、満戒普説有り。
・享保十四年己酉 師四十七歳〈中略〉(若狭空印寺に於いて)信心銘・証道歌・安居巻等を開示し、尋いで戒会を開く。
・宝暦二年壬申 師七十歳、此の夏但州銀山大用寺笠峯長老結制す。師を請うて開示す。在留六十余日、真歇拈古・永平家訓及び宝慶記等を講じ、尋いで戒会を開き、得戒の僧俗男女、六百余人。一七日説戒し、侍者之を記し、稿成る。
・宝暦三年癸酉 師七十一歳、此の夏上州双玄寺、環中長老結制し、師を請うて開示す。〈中略〉又戒会を開き、得戒者僧俗二百五十人。
・宝暦七年丁丑 師七十五歳、夏に常在院快翁長老の内結制、師を請うて〈中略〉且つ戒会を開き、戒子一百余人。
・宝暦十一年辛巳 師七十九歳〈中略〉建仁寺福聚院に移る。〈中略〉菩薩戒会を興行す。
・宝暦十三年癸未 師八十一歳〈中略〉亦牛込長源寺〈中略〉更に戒会を開き、得戒者凡そ二百余人。
・明和三年丙戌 師八十四歳〈中略〉宗仙寺に就いて開戒す。得戒者百五十人。
・明和四年丁亥 師八十五歳〈中略〉尋いで日笠正明寺冬制に留在し、戒会を開き、得戒者真俗八十余員。
・明和五年戊子 師八十六歳〈中略〉肥後永国寺結制〈中略〉且つ戒会を開き、得戒者二百三十五人。

以上の通り、全10回の記録がなされている。そこで、この記録と、先ほどの『序』を併せて見てみても、『序』の記録が、上記一覧の内、何番目の授戒会までが意識されているかが分からなかった。また、相模・出羽については授戒会の記録からは分からなかったが、おそらくは以下の2つのことを指している。

寛永四年丁亥 師二十五歳、(相模老梅庵に於いて)村の仁太夫は発心得度して祖参と名づけ、また森蔵は発心得度して慈貞と名づく。

これは相模老梅庵に於ける1000日の閉門中のことである。おそらくは、面山禅師にとって最初の弟子だったと思われる2人の名前が記されている。それから、出羽(現在の山形県)についてはそもそも赴いた記録が少ないが、本師である損翁宗益禅師が出羽米沢の出身だったとされ、その足跡を辿るが如く赴かれたものかと思うが、実際には、以下の通り拝請があったともいう。

正徳三年癸巳 師三十一歳、〈中略〉請に依りて出羽土山に至り、宗雲・常胤等の為に、弁道話を講ず。晦日に泰心に帰る。

おそらくはこの時に得度をしたものと思われる。ここで名前が出ている宗雲・常胤というのは、面山禅師を受業師としているのかもしれない。何故ならば、先の老梅庵に於ける祖参の場合もそうだが、面山禅師はまだ出家して間もない者に対しては、『弁道話』を開示されたようなのである。宗雲・常胤等についても同様であるため、出家させた者という推測を行った次第である。

さて、『序』について見ておくと、「肥後及び若狭・洛陽」については、禅定寺・空印寺での授戒会や、出家させた弟子が該当するものと思われる。しかし、「洛陽」が分からない。無論、普通に考えれば、建仁寺のことだと思うが、建仁寺だとすると、わざわざ説戒録までが刊行された但馬大用寺などの授戒会が含まれないことに違和感が残る。

そう考えると、先の『序』は、47歳の空印寺に於ける授戒会の後、70歳に於ける但馬大用寺での授戒会までの間に書かれたものだと考えられる。また、戒弟八百余人という数字に関しても、大用寺を入れるとそこだけで六百人となる。だが、それまでの間に、実際には各地での授戒会を行っていたことも考えられ、特に、先に挙げた『年譜』からは10回しか数えられないが、同じ『年譜』には16回の戒会を開いたという記録も書かれている。そうなると、残り6回が分からないため、47歳から70歳までの間に行われたと考えるのが自然であると思うのである。

そこで、改めて若狭空印寺での上堂語を見ると、先に挙げた47歳の時の授戒会を含めて「完戒上堂」2回、「満戒上堂」2回の計4回の記録が残る。残念ながら戒弟の人数までは分からないが、『序』の人数には達するのではなかろうか。そして、その過程で、洛陽での授戒会や得度もあったのだろう。

最初は、普通に洛陽=建仁寺だと考えていたのだが、そこまで簡単な事態でもなく、ちょっと込み入った記事になってしまったが、この辺、再度ちゃんとした記事を書いておきたいものである。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
にほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの読み切りモノ〈曹洞宗11〉は【ブログ内リンク】からどうぞ。

<NPB2019>マリーンズは一気に4連敗

メットライフドームで行われたライオンズ戦。

マリーンズは以前に横浜ベイで投げていたこともある、新外国人ブランドン投手が先発し、2回5失点と乱調で、そのまま3-9で敗れました。

これで4連敗。いきなり連敗街道フルスロットルです。

不調だった藤原選手もスタメンから外れてしまい、迷走するチームが、どこまで連敗するのか・・・

なんだか、昨日の試合結果を見ても、勝てる気がしません。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログ 国内・地域ニュースへ
にほんブログ村 国内ニュースを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

ポーランドのカトリック教会神父が『ハリポタ』などを焼却

ポーランドのカトリック神父ら、「ハリポタ」書籍など焼却 「神聖なものを汚す」(時事通信)

ポーランド北部のグダニスクで3月31日、カトリック教会の神父などがイギリスの人気作家J・K・ローリング氏の児童小説『ハリー・ポッター』シリーズの書籍などを「神聖なものを汚す」として焼却したそうです。

なお、この神父などはフェイスブックに書籍などを焼く写真を掲載し、旧約聖書の「申命記」について触れ、「われわれは神の言葉に従う」と述べたそうです。「申命記」には、神の敵を滅ぼさなければならず、偶像を焼き払えと信徒に強く勧める一節があるため、それを意識したとのこと。

また、カトリック系団体「天国からのSMS」のフェイスブックページに掲載された写真には、神父らが祈りの言葉を唱え、教会の前にある野外のかまどで本などを燃やす様子が写り、更には、吸血鬼が登場する小説や、「ハローキティ」が描かれた傘、ヒンズー教の小立像なども焼却されたそうです。

え?我らがキティちゃんもダメ?

そして、焼却が行われたグダニスク教区のヤン・クハルスキ神父は、焼却は春の清掃活動の一環として行ったもので、教区の神父らが秩序を正すために持ち寄った「オカルトや魔術に関連するもの」を処分したと説明しているようで、今回の焼却をナチス・ドイツのような全体主義政権による文化抑圧に例えた批判を切り捨てたとのこと。

また、このクハルスキ神父ですが、「エクソシスト(悪魔払い師)」の肩書を持つそうです。だからなんですかね・・・

一方で、当該地域の他の神父からは、この行動について、問題があるとして批判されてもいるようです。大教団だけあって、色々な人がいるということなのでしょうね。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村 ニュースブログを1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

「説教道場法」に関する一考察

以前、【或る授戒の道場について】という記事でも少し触れたことがあるのだが、現行の『曹洞宗行持軌範』を見ると、「説教道場法」という項目がある。それで、いつ頃からか?と思っていたら、既に明治時代の『洞上行持軌範』の段階で、下巻に「説教道場法」が収録されている。

しかし、その典拠となると、どうもよく分からないようだ。江戸時代の清規として面山瑞方禅師『洞上僧堂清規行法鈔』を見てみると、「月分行法」の「別規十五条」に「入室法」「請益法」「普説法」という項目があり、これらが一応は「説法(ただし、上堂・小参を除く)」とはなるけれども、今回の「説教道場法」で想定しているような、衆生教化という意味合いでの説教ではない。つまり、「説教道場法」は、明治時代になって、直接人々に語りかけることが必要になった状況で、模索されたものだったのだろうと思われるのである。

ただし、この辺は急いで註記を加えておかねばならないが、江戸時代までも授戒会や、檀信徒への法事などの場面で説教する場合はあり、特に授戒会の場合は複数の記録が残されている。よって、「説教道場法」の特色とは、檀信徒以外の不特定多数に対する説教の作法だということになるだろう。

その視点で見てみると、色々と理解が進むように思われる。なお、作法・差定としては、明治期の『洞上行持軌範』から、現行の『行持軌範』まで大差ないので、明治期の軌範を中心に見ておきたいと思う。なお、明治期の軌範には、差定名の列挙はないが、便宜的に拙僧の方で付けておく。

殿鐘三会随喜衆上殿
普同三拝
読経(『般若心経』)
礼仏
七下鐘説教師上殿
開経偈
洒水
懺悔
授戒(三帰戒のみ)
説教
普回向
普同三拝
説教師退堂

それで、既に上記差定に於いて三帰戒が授けられる意義については、一部を冒頭に貼ったリンク先で検討しているので、そちらをご覧いただければ良いと思うが、今回はこの説教道場法が何故定められたかについてである。色々と見ていくと、拙ブログでしばしば登場する来馬琢道老師『禅門宝鑑』に、次のような指摘があった。

禅門には古来説教なるものなし、前に述べたる法益すら、或は古意に反する患ある程なれば在家に対する説教など云ふことは無かりしにあり、玄楼和尚が、特に『臨在家語』を著したる如き、殆んど希有のこととせられる、されど、今は説教演説をなす要あり、特に、授戒会にては説戒等をなすに、殆んど、他門に云ふ説教に似たるものあり、故に、説教道場法を定められたるものなり、総て説法をなす時には、此法に依らば可ならん、
    『禅門宝鑑』651頁

やはり、ここに見るように、時代的な流れでもって、本来禅門にはない「説教道場法」が定められた様子が分かる。『洞上行持軌範』では、珍しくこの作法については何の注意喚起もされず、拙僧自身も何故このような作法が定められたのか意味が分からなかったのだが、上記一節で納得出来た。

なお、明治18年に制定された最初の『曹洞宗宗制』に於いても、「第四号 曹洞宗教会条例」や「第五号 曹洞宗派出巡教規約」などに於いて、様々な在家布教を行うように求めており、その流れに沿うように「説教道場法」が定められたわけである。

ところで、ここで来馬老師が指摘されている玄楼奥龍禅師の『臨在家語』についてだが、どうも本書に於いては在家の礼誦法について、懺悔・三帰礼文を中心に行われているようだ。なるほど、来馬老師が関連性を指摘する理由も分かる気がする。

そこで、簡単な仮説としては、江戸時代にも授戒会を通して在家者向けの説教は行われていた。その上で、明治時代に入り、授戒会とは独立に説教道場法が模索された。しかし、その作法の確定に於いては、江戸時代までの文献で玄楼奥龍禅師『臨在家語』などに於ける在家の礼誦法が参照された、ということなのだろう。

※中野東禅先生「「修証義」編纂と曹洞宗説教の問題点」(『印度学仏教学研究』20-2、1972年)でも、この問題について触れられているので、参照されたい。

この記事を評価して下さった方は、Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
にほんブログ村 仏教を1日1回押していただければ幸いです(反応が無い方は[Ctrl]キーを押しながら再度押していただければ幸いです)。

これまでの読み切りモノ〈曹洞宗11〉は【ブログ内リンク】からどうぞ。
Viewing all 15728 articles
Browse latest View live